論文で発表された心理学実験をアスペルガー夫にしてもらったらヤバかった

いつもブログを応援してくださっている読者の方から、先日面白い動画情報を教えていただきました。

 

早速フムフムと興味深くこの動画を拝見し、この中にあるテストを受けてみました。

正直、「こんな当たり前な事をわざわざ実験???」と思うほどだったのですが、興味本位で夫にもやってもらったらその回答に愕然としました。

あまりの衝撃的な回答に、動悸がして具合悪くなってしまったほどでした。

 

今回は、アスペルガーというのは立派な障害で、目には見えないけどちゃんと存在するもので、一緒に暮らすとついつい批判的に思ってしまいがちな

・行動や表情から人の感情をくみ取ることが出来ない

・情報をねじ曲がって捉えてしまう

等といった彼らの「特性」もこれなら少し理解できてしまうなぁと納得してしまった話をお届けします。

 

まずは、この心理学実験を体験してみてください。

動画によると、この心理学実験は、イェール大学 アミ・クリン博士が2000年に発表した論文で紹介されているものだそうです。

私の書いた記事を読んでからではこの実験が出来なくなってしまうし、やらずに読んでもきっとよくわからないと思うので、まずはこの動画をご覧ください。

(この動画の後半説明部分はかなりゆっくり話されているので、時間の無い方は再生速度を1.5倍速にしてみることをお勧めします^^)

【動画】

 

テストのみの動画(おまけ)

誰かにこの動画を見てもらって簡単にテストできるように、この部分だけを切り出しておきました。

本当は20個のチェック項目を書き出したかったのですが、著作権もあるだろうと思って自粛致しました…><

 

 

この動画を見た私の感想

数人に同じ動画をみてテストをしてもらいましたが、この回答に善悪はなく、正しいとか間違っているとかでも無いのでみんなそれぞれ全然違う結果を言いました。

それもまたとても興味深く面白かったですが、今回は私の感想を書きますね!

 

まずテスト動画を見てる段階で、この図形が完全にイメージ化されて脳内に出てきました。

長方形は家族の家、大きな△は強くて怒りっぽい凶暴なお父さん。

小さな△は子供を守りたいお母さん、小さな〇は怯えている子供に見えました。

そしてこの一連のテスト動画はまるでドラマを見ているかのような感覚で、誰に肩入れするわけでもなく、ただ淡々とそれぞれの状況や心情がめっちゃ細かく心に入ってくる感覚でした。

 

そしてなんと、20問中20問正解(笑)

後々になってこれもこれでまた異常なんじゃないか?とも思えましたが、それでもその時は

「こんな誰が見てもわかるような動画で一体何がわかるんだ????」と思っていましたが、興味本位でアスペルガー夫(診断済)にしてもらったところ、その結果が凄すぎて「アスペルガーの存在」を納得せざるを得ませんでした。

夫はアスペルガーと診断されているし、もちろん特性をわかっていたつもりではありましたが、こんなにハッキリと「彼らはやろうと思っても出来ないんだ」と深く実感したのは初めてだったので、自分の中では大きな悟りでした。

 

アスペルガー夫のテスト結果が衝撃的

動画を見た後でされる質問です。

一人で受けてる時はこの質問自体にも突っ込みどころ満載だったのに、夫の回答を見てなぜこの質問が必要だったのか納得。

心の準備は良いですか?(笑)

衝撃受けますよw

 

 

1.今見た動画の中で何が起きたか説明してください。

(何が正しいとか間違っているとかではないので、自分が分かったことを全て完全に説明してください。)

ノイズが入っている動画。途中に大きいノイズが1回入る。それ以外は見れない程では無い。

夫の回答より

 

!!!!!!!!ええええええ~~~~~~~?!?!?!?!(笑)

まずね、この質問の意味を理解していないでしょ?

ノイズ~?!

いやいやいや、確かにノイズあったけどさ。

そりゃ、気付いてたけどさ。

このテスト動画みて、今何が起こっていたのかわかること全部説明しろって言われてノイズの話?

正しいとか間違ってるとかではないにしても、もう質問の意図からも外れてる。

テストの意味が分かってない、かみ合ってない・・w

 

そうか、だから同じことを2度聞いてるように見えた問1・2の問題。

こういう珍回答の可能性も含めて、あえて15秒ごとに区切って細かく見させてるのねと納得。

言い忘れ、見逃したとかそういうレベルのやつじゃなかったけども。

そりゃーたった1日でアスペルガーが診断されるわけだ、私とも永遠に話が噛み合わないわけだ!と大いに納得。

たった1日でアスペルガーと診断された夫の幼少期の話はこちら

 

 

2.動画を15秒ずつ見て、各パートを説明してください。

大きい三角形を小さい2つが攻撃している。

夫の回答より

 

・・・はい、これだけです。

終始、大きい三角形がいじめられていると感じた夫。

細かくと言われてるのに・・・感じる能力、「ザル」ですか;;?

 

そしてこれもね。動画の回答の中で、お姉さんが大きい三角形と小さい三角形・丸の関係性が逆に見えていないかどうか?と言われていましたが、そんなわけあるわけないじゃん!!!なんでよ?って思ってたけど、ここにいましたー!!

 

・・・いつも被害妄想を爆発させて俺は虐められていると受け取っている夫の心理をまさに表していますね。

このテスト動画見て、どうしてそんな風に思うのか謎で仕方ありません。

見ようと頑張ってそう見ようと思えば何となくわかるけど、かなり歪んだ見方をしないとみれないです。

この歪んだ見方をしようとすると、言いようのない胸の締め付けを感じます。

 

 

3.大きい三角形・小さい三角形・小さい丸を「人」としてみる。そして、その三人の人はどんな人なのかをできるだけ詳しく説明してください。

小さい図形はいじめっ子で大きい三角形を怒らせて部屋から誘い出した。遠くから攻撃し2人がかりでからかい、最後は隠れて逃げていった。大きい三角形は悔しくて長方形を破壊した。

夫の回答より

 

この回答を見た時、サイコパステストをしてみた時の感覚を思い出しました。

サイコパスの要素がある?という記事はこちら

言いようのない、ゾゾゾーっと背中にむしずが走るような感じ。

ねぇ、この異様な怖い感覚わかってもらえますか><?

 

完全に逆に捉えちゃってるんですよね。

そして、大きな三角形に自己投影してるのかな・・・

大きな三角形が可哀想で可哀想で仕方なかったと言っていました。

 

もちろん、この図形は人ではないし、表情があるわけでもないし、声も入っていない。

ただ図形が動いているだけ。

そこに意味を感じ取ろうとしているんだからそりゃー難しいですよね。

 

怯えて隠れたり逃げたりするような動きを見せている小さな丸や、威圧されているように見える小さな三角形を「虐めている側」と捉えるのも、一体どういう心理なんだろう?

 

 

その後動画の後半部分の答え合わせをしても、自分の感じ方がトンチンカンすぎて測定不能と本人も認めていました(笑)

 

アスペルガーは障害なんだということ

確かに言えるのは、同じものを見ても現象を別の視点で見ているという事。

そして、細かい感情や状況を感じ取ることは難しく、あえて促して意識をさせないとその心を感じ取る事はないんだという事。

 

これらは悪意とかでは全くなく、本当に頑張ってやろうと思っても出来ないんだという事。

 

夫は見た目は間違いなく普通の人の形をしていて、日本語を話し、会話もできるからどうしても「ひどい性格の人」のように感じてしまいがちです。

でも、受け取り方が相当被害妄想的であったり、心無い冷たい・酷い言い方をしたり、病気で苦しそうにしていても全く察知してもらえないし興味を持ってもらえない。

 

アスペルガーと診断されていても、ここを受け入れるのって意外と困難なんですよね。

妻でも本当に本当に、難しいんです。

でもこの動画を見て、ああ・・・アスペルガーって本当に「障害」なんだなぁ。と、しみじみ思いました。

 

これまで酷い行動や言葉で散々傷つけられてきて、それを「アスペルガー」なんだからと頭で何とか理解し納得しようとしてきていましたが、この動画を見て実際に夫にやってもらい、あまりの結果に唖然として(笑)、

アスペルガーに対して「寛容」になったというか、少し「許せる」気持ちが出てきたかも?という自分でもビックリの結果になりました。

 

おわりに~未診断の人にもオススメ

ある意味、未診断の人に自己流で「アスペルガーかも?」と思ってる人にはわかりやすい心理学実験かも!と思います。

この動画だけ見せて、心理テストとか言ってやってもらってもいいだろうし。

 

 

このテスト、私の家族や友達たちにも結構いろんな人にやってもらったのですが、あまりにも結果が人それぞれで、これまた学びが多かったです。

定型発達の人でも、同じ映像を見て受け取る感覚ってこんなに違うのか!!!と。

 

相手は今こう思ってるだろうなって思う感覚は、わかってるようでそれって自分のフィルターを通じて感じてるもの。

本当に相手が感じているものとはまたズレていたりするんだなぁって。

 

「絶対」なんていうものは存在しなくて、「これが正しい」なんてものもない。

やっぱり最後は言葉ですり合わせないといけないし、傷ついた心や嬉しかった気持ちは、言葉にしないとちゃんと伝えることはできないんだなーと再認識しました。

 

「言わなくても通じ合える」なんていう日本の美学みたいなのもあるけど、やっぱり言わないとわからない。

だから、娘に何度も「愛してるよ」は言いたいし

「これで通じるだろう」という行動よりも、「ごめんね」と口に出して言う重要性もかみしめました(笑)

「こう思ったよ。」と伝える事で仲直りできることはたくさんあると思っていますし。

 

でも、でも、これらの事はやっぱり定型発達の人同士の話であって、アスペルガーには通じないことも多いんですよね。

言葉にしてもねじ曲がって捉えられちゃうので気持ちを伝える事が本当に難しい。

明らかにわかるだろう態度をとっても、全くスルーされてることもあるだろうし、それどころか真逆に捉えられてる事もあり、また、パニックになって攻撃されてしまう事もある。

だから、私たちの理解が本当に大事なんだなと思いました。

自分を守るためにも。

 

この心理学実験を生み出してくれたアミ・クリン博士と、この動画をアップしてくれたろみさん、また、この動画を教えてくれたぷくさんへ、沢山の気付きをもらったことを感謝致します。

この記事によって、多くの苦しんでいるカサンドラ達がアスペルガーの理解を深め、楽になれることを心から祈っています。

 

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪

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