グレーゾーンの娘の共感力、アスペルガー・発達障害の遺伝

前回は、アスペルガーの夫の娘である”グレーゾーンの娘”の生まれてからこれまでのおや?と思った特徴をお伝えしました。

今回は、そんな娘の共感力と、遺伝についてフォーカスしてみたいと思います。

 

1歳の頃から情緒的な音楽に大号泣

このことは、ずっと理解ができませんでした。

どうしたの?痛い?何があった!?なんで急にこんなに大号泣するの???…と。

泣きすぎて息ができなくなって吐くほど。とにかくすごく泣くんです。

まだ言葉が乏しくて、自分の感情を表現するなんて全然まだまだのころ。

「まま」「ぱぱ」「わんわん」「にゃーお」とか言ってた頃です。何を感じ取って涙しているのかは謎でしたが、彼女は感動的な?情緒的な音楽を聴くと必ず泣いていました。

 

アニメを見て、泣いている子を見ると自分も涙

どうして泣いているのかを理解する力はまだまだついていない頃から。

悲しそうにしている子、泣いている子を見るとボロボロ涙をこぼしていました。

背景に流れている情緒的な音楽で泣くのかな?と思っていたけど、外でも泣いている子に、「どうしたんだろう?」と意識が集中します。

普通の子より、情緒的な部分が育っているのか?なんなのか。

 

ママも、こんな風に甘えたかったなと話したらこっそり泣いていた

超甘えん坊の娘はいつもいつも私に抱っこして欲しがります。寝ていても、食べていても、起きていても。

私には2歳年下の妹がいて、妹が母しか抱っこを受け付けない子だったので私はいつも寂しくても我慢していました。

 

つい先日、いつものように寝る前にベッドで娘が「抱っこしてー」ってすり寄ってきたので、ギューとしながら「だいすきだよー」と話していた時のことです。

私が、『いいなー。ママもこんなに抱っこしてもらいたかったな。いつも妹ちゃんがいて抱っこしてもらえなくて、ママはあなたぐらいの頃はずっと我慢してたんだ。』と話したら、娘が静かになって声を潜めてこっそり泣いていました。

少し経って目から涙がこぼれているのに気付いてびっくりして、「どうしたの?」と聞いたら

『だって、ママが可哀想だなと思って』

と、顔をぐしゃぐしゃにして大泣きしはじめたのです。

娘からギューしてヨシヨシしてもらって、なんだか自分の子供ではないような気持ちになりました。(笑)

 

それなのに人の痛みにはちょっと鈍感

これは一昨日の話。

娘がふざけていて手をブンブン振り回していたら、偶然私の眼鏡に当たってしまい、鼻の所を抑える部分が私の左目にすごい勢いでぶつかって入ってしまい、超激痛で「おおおおぉぉぉ~!!!」といいながらのたうち回っていました。(今もよく見えない)

 

娘は淡々と「ご~め~ん~ね~」と言って、振り返ってサッサとテレビを見始めたのです!

ありえないー!!!

心の悲しみにはあんなに共感してくれて泣いてくれるのに、痛みにはこれですか???何の違いがあるのー?!(笑)

夫みたいで悲しすぎて余計に泣けました。

 

もちろん、「こうやって、わざとじゃなくても誰かが痛がったりしてたら、『大丈夫?痛い?ごめんね。』って言ってちゃんとその人の痛みを心配してあげなきゃダメだよ。悲しくなっちゃうよ。」

私なりの療育をしておきましたけど。。

 

【追記】その後、娘は私が何かのアクシデントで痛がったりしていると、そばに駆け寄ってきてくれて「どうしたの?大丈夫?どこが痛いの?いたいのいたいのとんでいけ~!」と言いながら撫でてくれるようになりました。

素直な所を生かして一つ一つ、療育?できたらいいなと思いました。

 

「笑って」の顔が不自然

これは本当に小さいころからですね。

カメラを向けられて、ほら、こっちみて!笑って!と言われても、カメラ見れないし笑う顔がすごく不自然

夫も良く言うけど楽しくて笑っている顔は本当に楽しそうなのに、「笑って」と言われるとどう筋肉を動かしていいかわからないそうです。

 

アスペルガーの人って、表情から感情を読み取るのが難しいですよね?自分の表情筋も、意識して動かすのはとても難しいそうなのです。

もしかしたら、娘もそうなのかな?と。

  • 涙=悲しい
  • 情緒的な音楽=悲しい

と思っているのかな?と。

だから、うれしくて泣いている時はちょっと混乱しています。

これは4歳ならちょっとまだ誰でもそうかもしれませんけどね。(笑)

 

一日でアスペルガーと診断された夫も、子供のころから母親の顔を見て

母が怒った顔しているか、笑っているかしかわからなかった。怒っているか、喜んでいるか。それをみて自分はいつも判断していた。

夫曰く

と。

その方程式は誰から教わるわけでもなく彼らの中で彼らなりに学習して、条書きみたいに少しだけあるんですよね。

ちなみに夫は私が「痛い・苦しい・辛い」というワードを言うと、必ず無表情で「可哀想に」と言います。

それはきっと共感はしていないけど、なぜかこういう時はそういう風にいうものなんだというコンピュータのような方程式が出来上がっている感じだと思います。

 

それよりは娘はだいぶマシだし、ちょっと違うかな~とも思うんですけどね。何度言ってもわからない夫に、娘は

「同じ事されたらパパは嫌でしょ?だから自分がされて嫌なことは人にしちゃダメだよ!」

とよく説教していますから(笑)

でも、それは私が口が酸っぱくなるほどそれを言いまくってるからそのセリフをそのまま言っているのか本当に思って言っているのかは、まだ今のところ謎です。

ただ、娘は夫と違ってとてもやさしいのは事実です。

もう少し成長したら、だんだん見えてくる気がします。

 

アスペルガー・ADHDの遺伝

アスペルガーは遺伝するのか?

アスペルガー&ADHDの夫の遺伝子はあるでしょうけど、娘はアスペルガーというよりどちらかと言えばADHDの部類なのでは?と最近思ったりします。その理由についてはこちらにまとめました。

娘がADHD寄りのグレーゾーンだと思う理由と、赤ちゃんの頃あった特徴が改善された点

 

ちなみに、これまで会ってきたカサンドラ仲間の妻・夫たちの話を勝手に統計すると、私の中で発達障害は70~80%位の高確率で遺伝するんだなという結論です。

ちまたでは10~30%みたいな風に言われているけど、うちだってめっちゃグレーだと思っていても誰にも言ってないし。

1~3歳とかでもちゃんと診断されている発達障害の子って、かなり目立った行動が多かったり既に親がその子を見ていて生き辛さを感じてしまう場合がほとんど。診断を受けることで療育を受けさせてあげられる!と思うほど出てくる特性が濃いタイプかな?と思います。

私の周りのアスペルガーの夫を持つ妻たちは、子供も結構グレーゾーンだと思っているけどそれをあえて周りに言っていない人がほとんどです。だって、別に診断されているわけでもないし。

なので、濃い薄い・親が言う言わない全てを含めれば、かなりの高確率になるんじゃないかな?と。

 

グレーゾーンだっていい

本人や周りが辛くなったり生き辛さを感じているなら、もちろん診断を受けて、療育を受けさせて、しっかり周りにも理解してもらった方がいいとおもいます。

でもそうでないなら、グレーゾーンでいいと思っています。

 

最近はメディアの影響もあり、「アスペルガー」という言葉自体は認知されるようになってきています。

しかし実際身近にアスペルガーがいない人にとって、全く想像すらできないものなんですよね。

 

「アスペルガーかも」なんて言ったところで、アスペルガーについてあまり知識はないけど、KYだから「アスペ」みたいに思ってる人たちに無駄に偏見を持たれかねないし。

 

幼稚園のママの中には、自分の子を守りたいのかどう思ってるのか知らないけど『うちの子アスペだから』って周りに言いふらしているママがいます。それを言われたアスペルガーに対する知識のないママ達が、

「あのママは自分の息子が頭いいのを自慢したいんだよね。しかも自分の息子をアスペアスペっていうのどうかと思う」

と悪く言っているのを聞いて悲しくなりました。

自分の息子はアスペと言いふらしているママが、本当にこの子はアスペかも?と思って言っているのかどうかは知らないけど、言ったところで周りの理解は全く得られないんだと思いました。

夫の事をどれだけ友人に話しても理解されなかったのと、同じなのです。

自分の子を発達障害だと思っている酷い母親とみられて終わりです。

だからみんなでその子をフォローしよう!なんて考えてくれるママはそうそういないですね。

でも、私はその「うちの子アスペなんだよね」と周りにいうママの気持ち、本当はよくわかります。

 

終わりに

がアスペルガーなだけでも苦しくてやるせなくて虚しくてたまらないのに、自分の子供がアスペルガーってとても悲しくなりますよね。

何度言ってもわからない、治せない、強いこだわりがあって意味の分からないことに何度の付き合わされたり。こっちはこんなに愛情を注いでるのにそれを子供にキャッチしてもらえない。伝わらない。母親の気持ちに興味がそもそもなかったり。

こちらはだから、子供を無条件で愛する気持ちはあっても、気持ちをわかってもらえないって本当に虚しくて寂しいですよね。

 

わたしも娘がアスペルガーかも?と思い始めたころは受け入れるまで本当に長く苦しい時間を過ごしました。

寂しくて寂しくて、一方通行な愛が虚しくて。

でも、大丈夫、大丈夫。

まだまだ子供。大人と違って脳は柔軟なので少しずつでも「気持ち」ってのが他の人にもあるんだよって愛する娘がこの世界で生きやすくなるように教えてあげられたらなと思う今日この頃です。

 

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