先日、実家に帰省した時にとても考えさせられるひと悶着が起きました。
思い起こせば、私が人生で最初に出会ったアスペルガーは従兄弟の嫁だったんだなーと今は思います。
必死にアスペルガーについての勉強をして、知識がある今では彼女を理解できますが、当時はありえない人だと思っていました。
彼女は初対面の時から
- 全く目を合わせない
- 挨拶を全然しない
- 突然わけのわからないところでぶち切れる
- 空気が読めない
- 人との距離感がおかしい(最初から義理の両親や親戚に対する態度ではありませんでした)
- 片付けが全くできなくて家の中は不要物のゴミの山
完全に不思議な人でした。
でも今彼女は診断を受けているわけではないけど私の中では”アスペルガー”だと確信している人です。(笑)
アスペルガーが脳の機能障害であり、本人が意図してやってるわけではない!!ということを理解していつつ、更にまあまあ遠い存在であるがために余計に「私、抜け出そうにも抜け出せない、ドツボにハマってしまってんな~…」って思っちゃった事件だったので記しておきます。
久しぶりの義理の実家帰省にとんでもない態度のアスペルガー嫁
春休みに実家に帰った際、車で40分の所にある従兄弟の家(母の姉の家)にも遊びに行きました。
そこに10年ぶりに会えた従兄弟(弟)家族。
私たちは心から久しぶりの再会が嬉しくて、玄関まで出迎えました。
その時従兄弟(弟)一家は玄関に入るまでもめっちゃ時間がかかり・・・
態度からして全然行きたくないという感じで心から嫌そうに入ってきてw、もちろん挨拶もしない(笑)、みんなの会話に入らない、笑わない、目も見ない…
従兄弟(弟)が去年脳内の巨大な腫瘍を摘出手術したことでめっちゃ親戚一同にお世話になっているにも関わらず(あえて書きます)、相変わらずのとんでもない態度でしたww
私と父がこのおかしいな空気を変えようと、ピエロになって盛り上げましたが、とにかくこの一家の態度は酷いものでした。
その夜、父の理詰めにあう
親戚たちの前ではニコニコして感情をこらえていた父も、家に帰ってきてその思いが爆発しました。
父 「あれはありえないよなぁ。挨拶もしない、ニコリともしないっていうのは、人としてあなたを認めていませんっていうことじゃないのか?俺も会社のアスペ達がいつも挨拶してくれなかったけど、慣れることはなかったよ。毎回なんて失礼なやつだ!といつも嫌な気持ちになってた!」(父の部下にアスペルガーがいて心身ともにやられた話はこちら)
ひかり「うーん、でもきっと彼女もアスペルガーだから仕方ないよ。できないんだよ。挨拶できないのが特徴なんだし。とーちゃんが嫌な気持ちになるのはとてもよくわかるけど、会話の輪に入れないのも思いっきりその特性じゃんか。夫だって名前を呼ばれないと全く聞いてないよ。仕方ないんだよ。」
父 「特性だったら仕方ないのか?たくさんお世話になっている義母に対しても、あんな態度で許されると思うのか?アスペルガーがそういう特性があるのは百歩譲ってしかった無いとしても、それを俺たちが我慢しなきゃいけないのか?挨拶することなんて、お金がかかるもんじゃないのに、たった2~3秒で終わるのに、それも嫌なのか?挨拶された事で、ああ、嬉しいな。幸せだなって思う気持ちになるでしょ?こんにちは。久しぶりですねって、心を通わせる時間がそんなに嫌なんか?」
ひかり「いやいや、とーちゃんはわかってるようでわかってないんだよ。アスペルガーは挨拶が嫌でしないんじゃなくて、その必要性を感じてないんだよね。しかも、それで心が通って幸せだなとか思わないわけよ。そもそも心が通うとかいう概念が彼らにはないから。」
父 「じゃあ彼らにしてみたら何が幸せなの?自分以外の人がたったそれだけで嫌な気持ちになってるんだから機械的にでもにっこり挨拶してみようかなとかなぜ思えないんだ?彼らにとっての幸せはなんなんだ?!」
ひかり「自分の論理を押し通して論破できた時とか?(笑)ルール通りできて気持ち良かったとか?そういうことかねぇ?わたしもアスペルガーになったことないからわからないよ!!!」
父 「なんだそれ、虚しいだけじゃないか!何のために人とつながってるんだ?彼らは。心や気持ちが通じて幸せだな、嬉しいなとは思わないわけ?自分が人と分かち合う喜びを持てないからって、あんな酷い態度していいのか!!!!失礼にもほどがある。ありえない!」
・・・とこの繰り返し(笑)
あの時間、私が徹底的に責められているような気持ちになって、めちゃくちゃ苦しかったですね。
いや、父の気持ちは痛い程わかるんです。
自分だってそうやって苦しんできたし、今でも苦しんでるんだから。
でもかといって、アスペルガーが完全に悪かと言われたらそれはそれで反論したくなる。だって、仕方ないじゃない。そういう考えを持っていないんだから。脳の障害で、持てないんだから。そんなに彼らを責めないでよって。
一番悲しいのは、”どっちにもつけない私”
あの夜は、本当に傷つきました。
ベッドに入ってからも何度も涙が流れました。
父の言うことはごもっとも。そしてその怒りは正しい。普通に考えて、あの態度は無い。
それはよーーーーく、わかってる。
でも、私も一緒になって彼らを責めるのか?
どうして怒っているのかも理解できず、何を治したらいいかもわからない彼らを。
父からしたら、
- ひかりの感情の味方をすれば→ ”アスペルガーだって辛いんだ”と必死に反論される。
- アスペルガーの特性も、そんなのみんなそうだよと言えば→ ”あなたはわかってないと泣かれる”(笑)
- アスペルガーの味方をすれば→ どうしてわかってくれないのとやっぱり泣かれるwww
とまるでメンヘラ女のように何を言っても傷ついてしまう状態なのです(笑)
こりゃーめんどくさいわー!!!私。
自分でも、こんなめんどくさいやつと関わりたくないですね…あー悲しい(笑)でもどうしようもない。どうしたらいいんだ?
どうしてもアスペルガーが悪い!と思えないなら
覚悟をすべし!なのかも。
多分、私と同じようにこんなアスペルガーにも自分にも肩を持てないどっちつかずの情深い(笑)カサンドラなら、もうね、別れられないんだよ。
捨てられないの。自分の苦しみはさておき、相手はしたくてもできないんだ!わからないのにそうやって周り中から嫌われて…って完全に”可哀想”だと思っちゃってるから。
だったら、この際もう、受け入れようか!!!!!(笑)
プロフィールにも、医者やカウンセラーにことごとく「許しなさい、受け入れなさいって言われるのにウンザリした」と書いたけど、あの闇雲に言うやつとは全然違うからね!!!
ここにきてようやく言えるやつよ。
誰でも彼でも許す必要ないですからね!
自分を守れる強さは生きる上で一番必要!だから、あなたが傷ついてるなら今すぐ離れていい。心からそう思います。
でも、アスペルガーの事を理解しすぎて完全に彼らを捨てることもできないなら、この際受け入れてみるのもありかもよって提案です(笑)
どっちも、賢い選択だと思います。
この特性は私には合わない。一緒にいて幸せじゃない。今すぐ離れて新しい人生を歩もう!!ってのもとても素晴らしい!むしろそうなりたい!憧れます!!!自分を持っててかっこいいです。
でも、どうせ離れられないなら、特性を受け入れて許す方が楽な人達もいる。
どんな道が正解だなんて、わからない。
自分で自分の性質を見極めて選択したらいいと思います。
それは、医者やカウンセラーに決められることじゃない。
彼らが私たちの人生の責任を負ってくれるわけではないんだから。